堀江貴文×落合陽一の『10年後の仕事図鑑』を読んだ感想
こんにちは、氷犬です。
4月4日にホリエモンこと堀江貴文さんと落合陽一さんの共著、『10年後の仕事図鑑』が発売されました。
堀江さんと落合さんの対談をライターが書き起こしたもので、イラストを交えながら10年後に無くなる・減る仕事、新たにできる・増える仕事について語られています。
早速購入して読みましたので内容を簡単にまとめつつ、レビューしていきます!
(長いので「続きを読む」をクリックしてください。所要時間は10分ほどです)
『10年後の仕事図鑑』の目次・内容・感想
激動の時代を生きるあなたへ・すべてが逆転するこれからの働き方
内容
第1・2章では、日々スピードを増している時代の中で「既存の仕事は徐々にAIに置き換わっていく」ことを復習。AIによって人間の仕事が奪われるのではなく、学習からの最適化によって「代替される」ようになる。
これまで単純作業は機械に置き換えるより人間が行った方がコストが低かった。しかし、研究開発が進むにつれ、今ある仕事はほとんどがAIに置き換えることができるようになる。
これからの時代の仕事は単純労働からサービスに近づいていく。
また、会社という組織に属することは自らのスキルポートフォリオマネジメントにおける時間の消失であり、自らの価値・信用を高めていくこと(フォロワーを増やすこと)が必要になる。
そのためには会社というマネタイズエンジンにしがみつくことなく、複数の職を持つことが重要だ。
お金をもらうために仕事をするのではなく、お金を払ってまでやりたい仕事をすることが大事。今は人に給料を払うための無駄な仕事がたくさんある。これでは誰も幸せにならないし、効率的でない。
安く働く人間がいるから賃金は上がらないし、お金は回らない。人々がやりたくない仕事をやらないことで仕事がオートメーション化して、賃金は上がるし、お金も回るようになる。
感想
お二人の過去の著書を読んでいれば書いてあることを復習するような内容から始まります。AIによって仕事が代替されること。会社と個人のあり方。
知っている人にとっては若干退屈な内容ではありますが、「自らのスキルポートフォリオマネジメントにおける時間の消失」「会社というマネタイズエンジン」というパワーワードが見れただけでも見る価値はありましたね笑
会社で意味があるかわからないやりたくない仕事をして、飲み会で仕事や人間関係について愚痴をこぼす。僕はこれを「穴を掘って埋めるだけの囚人」と称していますが、そういう働き方はやめようということですね。
没頭できる遊びを続けていけばそれは仕事になり得るし、皆が皆同じことをするわけでもないので、市場経済がワークして皆が楽しく働けるという点は非常に同意です。仕事としての仕事ではなくて、遊びとしての仕事。
最近の副業解禁の流れを見てもわかるとおり、一つの会社だけでしか使えない人材は自然に淘汰されていきます。自らが淘汰されないためには遊びの中で身に着ける技術が必要になります。Youtuberやブロガー、インスタグラマーはその典型例です。
金融資産と同じく、仕事のポートフォリオをマネジメントしていくことが大事になりそうです。
なくなる仕事・変わる仕事
内容
管理職からコンビニのレジ打ちまで、様々な仕事がどの程度AIによって置き換わる、あるいは無くなっていくかをイラスト付きで解説。
誰もができる仕事はAIが代替する未来が来る。「自分にしかできないものをやる」ことが重要。
感想
管理職や現場監督などの会社の中でのポジションから、弁護士・介護職・教員など業種別に無くなったり変わったりする仕事を解説しています。
一番面白かったのが公務員について。「公務員の仕事は、ほとんどがいらない」とバッサリ切り捨てられていてよかったです笑
役所手続なんて電子化すれば良いわけで、わざわざ出向く必要はないですからね。僕自身も仕事をしていてそう感じています。
また、公務員の仕事って上部組織への報告事務がやたら多い割に、その仕事が何に繋がっているのか、役立っているのかが全然オープンにされてないので、そういう体制もオープンになればなーと。組織が大きければ大きいほど一人がただの歯車としての仕事しかできなくなっていきます。
カッチリした組織ももはや古臭く、これからは柔軟な組織を目指していく必要がありますね。
生まれる仕事・伸びる仕事
内容
AIによって代替不可能な価値(仕事)は趣味の延長で生み出す。マニュアル通りに決められた仕事は誰にでもできるから、アート性のあるクリエイティブな仕事をしよう。
個人経営のお店のような既存の商売から、ドローン関連やショービジネスなどの新しい仕事について言及。
感想
アート性のあるクリエイティブな仕事とは、イラストレーターやミュージシャンのような職業に限ったものではなく、「新たな付加価値を創作すること」ということですね。
例えば、「この人に勧められたし買ってみようかな~」というセールスマン個人としてのブランドを付加すること。今まではこういうものは限定的に捉えられていた側面がありましたが、その範囲を広げていこう!ということですね。
言い換えるなら、自分の価値を高めていく、信用を増やしていくイメージでしょうか。
お金の未来
内容
何かに代替されるものは仕事だけに限らない。お金もその一つ。
電子マネーや仮想通貨によって、現金は必要無くなる。現金というエコシステムは維持コストがかかるし、脱税やマネーロンダリングの温床ともなる。モノとしてのお金は必要ない。
また、お金とはそもそも信用を表す指標(モノ)である。これからはお金そのものを増やすのではなくて、お金が無ければ人に借りられるような「信用」を高めていくことが重要。
例えば、CAMPFIREが運営しているクラウドファンディングサービス『polca』はその典型例。「polcaおじさん」という言葉もあるとおり、世の中には気軽に投資できる人がたくさんいる。お金の価値を再学習しよう。
感想
仮想通貨は最近すごく盛り上がっていますが、キャッシュレス社会は目指すべきですよね。ATMでお金を下ろしたり、いちいち手で受け渡しをするのもめんどくさい。割り勘もスマホでできればいいなと思います(LINE PAYではできるみたいです)。
「信用経済」「評価経済」なんて言葉もあるとおり、仕事に限らず個人の信用はより大事になってくるでしょう。クラウドファンディングは「積み上げてきた信用を現金化するシステム」とけんすうさんも言っていました。
今まで貯めてた信用をどこで換金化するか、っていう話な気もしていて、銀行に預けた利息を引き出したら「お金を預けているだけでお金を増やして、それを引き出すなんて、なんて卑しいんだ!」と言われている感じに近いのかも。https://t.co/a8LWeepr2E
— けんすう (@kensuu) 2018年4月5日
人に言われたことをこなすだけでは信用は貯まりません。本質的には「人の役に立つ仕事をどれだけしてきたか」ということが大事になりますね。
日本の幸福と社会について
内容
学校・高齢化社会・テクノロジーについて。
欧米という架空の概念に裏付けされた既存の価値観を見直し、日本独自の価値観を再定義する必要がある。
皆にとって公平(フェア)であることは重要だが、必ずしも平等である必要はない。個人の自由をもっと拡大していこう。現代の子供は幼稚園や小学校に通う必要はない。
社会はインターネットの普及によってボーダーレス化した。技術発展によって今までできなかったことができるようになる。日本は乗り遅れつつある。だが悲観する必要はない。
感想
教育や社会に関することなので落合さんの気合いの入り方がすごいです。自身の著書やメディアなどでも発言されているとおり、落合さんは教育をすごく重要視していますね。
特に公平(フェア)と平等というものの考え方はすごく参考になります。皆一緒である(平等)必要はなくて、やりたい人が自由にやれる環境を整えることが重要ですね。
小学校・中学校の均一的な教育体系が変化していないことは問題です。それが大学受験や就活にまで繋がっているので、変えていく必要があります。
僕の考えでいうと、税金や社会保険などの公的な社会システムの知識が国民にほとんど備わっていないことは大問題だと考えていて、その点を少しでも改善できるような取組であったり、メディアを立ち上げようとしています。
ピュアな情熱に導かれた”自分の人生を生きよ”
内容
最後に堀江貴文氏と落合陽一氏によるメッセージのまとめ。
これまで著書やメディアで発言してきたことを改めて文字に起こした最終章。
感想
お二人を追っていれば一度は聞いたことのある内容がまとめられています。
僕が一番好きなのは落合陽一さんの「ポジションを取れ」という言葉ですね。「やってみなければわからない」「とにかく行動し続ける」などどうにでも言い換えられると思いますが、「ポジションを取れ」という言葉はよくまとまっているなと。
誰かの行動を批判するのは簡単です。ポジションを取らなくてもできます。しかし、批判をした上で改善案を出し、実際に行動に移すのは難しいです。言うは易し行うは難しといったところですね。
ポジションを取れば無責任な発言はできませんし、背筋も伸びますからポジションを取ることは本当に大事だと実感しています。
「10年後の仕事図鑑」を読んだ感想のまとめ
さて、ここまで内容と感想をつらつらと書いてみました。かなり長くなってしまいました笑
堀江さんと落合さんの過去の著書とだいぶ被っているところもあるのですが、かなり本音っぽいことも書いてあるので、人間味があって面白かったですね。
ただ、AI云々のことについてはだいぶ未来のことを話している感じがあるので、そのことを踏まえつつ、現時点から数年後の行動にどう落とし込むかが大事なのではないかなと。この本を読んでどう解釈し直すかということですね。
しかし、「信用を高める」ことは重要なので、僕はまずSNSや自己メディアをうまく運用していくことを第一にしていきたいと思います。
仮想通貨の最新情報 BTCN|ビットコインニュースで仮想通貨税制についての記事寄稿、夏からはフリーランスとして活動します。
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